【知恵袋は間違い】妊娠中インフルエンザになった人?真実教えるよ
妊娠中の体調不良、本当に怖いですよね。 今、手元にある体温計の数字を見て、血の気が引いている妊婦さんはいませんか? あるいは、喉の痛みと関節痛に襲われ、「もしかしてインフルエンザ?」と震えながら、スマートフォンで検索魔になっているかもしれません。
そして、たどり着いたYahoo!知恵袋などのQ&Aサイトで、こんな言葉を目にしていませんか?
「薬を飲むと奇形になる」 「インフルエンザで流産した」 「高熱で赤ちゃんの脳に障害が残る」
今すぐ、そのブラウザを閉じてください。
私は、妊娠中にインフルエンザA型にかかり、高熱を出しました。 検索しては泣き、不安で押しつぶされそうになりました。 でも、今私の隣には、元気に走り回る健康な我が子がいます。
ネット上の、特に匿名掲示板の「素人の脅し」に振り回されないでください。 今回は、実際に妊娠中にインフルエンザと戦った私の体験談と、医師から聞いた「本当の話」を、あなたに包み隠さずお伝えします。
これを読み終わる頃には、あなたの恐怖心が少しでも和らぎ、冷静に「赤ちゃんを守るための行動」が取れるようになっているはずです。
ネットの情報を信じてはいけない理由
まず最初に、どうしても伝えておきたいことがあります。 なぜ、Yahoo!知恵袋やSNSの書き込みを見てはいけないのか。
それは、「不安な人」と「悪い結果だった人」の声が圧倒的に大きいからです。
想像してみてください。 インフルエンザにかかったけれど、薬を飲んで数日で治り、その後何事もなく出産した人が、わざわざ知恵袋に「大丈夫でした!」と書き込むでしょうか? ほとんど書き込みません。喉元過ぎれば熱さを忘れる、それが普通です。
書き込むのは、今まさに不安で仕方がない人か、あるいは非常に稀な確率で辛い経験をしてしまい、その原因を何かに求めたい人たちです。 そこには「バイアス(偏り)」がかかっています。
さらに言えば、回答者の多くは医師ではありません。 「薬は毒だ」という極端な自然派思想の人や、数十年前の古い知識で語る親世代の意見が混ざっています。 現代の産婦人科医療は、日々進歩しています。 素人の「なんとなく怖い」という感情論よりも、目の前の医師の言葉を信じてください。
妊娠中はインフルエンザが重症化しやすいという事実
「ただの風邪でしょ?」と軽く見るのも間違いですが、過剰に怯えるのもよくありません。 まずは敵を知りましょう。
妊娠中の女性の体は、赤ちゃんという「自分以外の異物」を体内で育てるために、あえて免疫力を下げています。 そうしないと、自分の免疫細胞が赤ちゃんを攻撃してしまうからです。
そのため、普段なら跳ね返せるウイルスにも感染しやすく、一度かかると治りにくい。 これが「妊娠中はインフルエンザが重症化しやすい」と言われる理由です。
私の場合もそうでした。 普段なら一晩寝れば下がる熱が、39度台から全く下がらない。 咳き込むたびに大きなお腹に力が入り、「赤ちゃんが苦しくないか」と涙が出ました。 肺炎を起こして入院が必要になる妊婦さんも少なくないと聞き、自宅療養中の孤独感は凄まじいものでした。
でも、ここで大事なのは「重症化しやすいからこそ、早期の医療介入が必要」ということです。 「薬が怖いから家で寝て治す」という判断が、一番危険なのです。
お腹の赤ちゃんへの影響(これが一番心配ですよね)
あなたが一番知りたいこと。 それは「ウイルスや高熱が赤ちゃんに悪影響を及ぼすのか?」ということでしょう。
結論から言います。 インフルエンザウイルスそのものが、胎盤を通過して赤ちゃんに奇形を起こすことは、ほぼありません。
風疹(ふうしん)ウイルスなどが「胎児に障害を与える」として有名ですが、インフルエンザウイルスにはそのような直接的な催奇形性(奇形を起こす性質)はないとされています。 これは、多くのお医者さんが口を揃えて言うことです。
では、何がリスクなのか? それは「母体の高熱」と「全身状態の悪化」です。
お母さんが高熱で脱水症状になったり、呼吸が苦しくて酸素不足になったりすると、当然赤ちゃんへの血流や酸素供給も悪くなります。 また、あまりに長期間高熱が続くと、ごく稀にですが、神経系の発達に影響が出る可能性を示唆する研究もゼロではありません(これも過剰に心配する必要はありませんが、熱は下げたほうがいい理由になります)。
つまり、「赤ちゃんを守る」ためには、「お母さんが一刻も早く熱を下げ、元気を取り戻すこと」が最優先なのです。 お母さんが苦しければ、赤ちゃんも苦しい。 お母さんが楽になれば、赤ちゃんも楽になる。 とてもシンプルですが、これが真実です。
インフルエンザ治療薬(タミフル・リレンザ)は飲んでいいの?
ここが最大の悩みどころだと思います。 「妊娠中に薬なんて飲んでいいの?」「赤ちゃんに影響はないの?」
私も診察室で、先生に食い気味に聞きました。 「先生、タミフルって本当に大丈夫なんですか?」と。
先生は優しく、でも力強くこう言いました。 「お母さん、今の医学では、インフルエンザ薬を飲むメリットの方が、飲まないリスクよりも圧倒的に大きいと判断されていますよ」
主要な薬の安全性について
現在、多くの産婦人科で処方されるインフルエンザ治療薬(タミフル、リレンザ、イナビルなど)は、妊娠中の使用について世界中で多くのデータが集まっています。 特にタミフル(飲み薬)やリレンザ(吸入薬)は、使用しても流産や奇形のリスクを上げないという報告が数多くなされており、日本産科婦人科学会のガイドラインでも「治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合に投与する(実質的には推奨)」とされています。
「48時間以内に飲む」ことで、ウイルスの増殖を抑え、発熱期間を1〜2日短くできる。 この「1〜2日」が、妊婦さんにとってはものすごく大きいのです。
私はタミフルを処方されました。 正直、飲む瞬間は手が震えました。 「ごめんね、もし何かあったら」とお腹をさすりながら飲みました。 でも、飲んで半日後、嘘のように体が楽になり始めました。 あのまま高熱にうなされ続けていたらと思うと、薬を飲んで本当に良かったと心から思います。
解熱剤(カロナール)は必須の味方
インフルエンザ薬とセットで処方されるのが、解熱鎮痛剤です。 ここで注意が必要なのは、「アセトアミノフェン(商品名:カロナールなど)」以外は自己判断で飲まないということです。
ロキソニンやイブ(NSAIDsと呼ばれる種類)は、妊娠後期に飲むと赤ちゃんの心臓の血管(動脈管)に影響を与える可能性があります。 絶対に、家に余っているロキソニンを勝手に飲んではいけません。
医師から処方されるカロナール(アセトアミノフェン)は、妊婦さんでも安全に使えるお守りのような薬です。 「熱がつらい時は我慢せずに飲んでいいよ」と言われ、私は38.5度を超えたら迷わず飲みました。 お母さんがリラックスして眠れることが、赤ちゃんにとっても一番の安らぎだからです。
予防接種を受けていたのに…という人へ
「ワクチン打ったのにかかった!」と悔しがっている人もいるかもしれません。 私もそうでした。しっかり11月に打っていたのに、1月に感染しました。
「ワクチンの意味なかったじゃん!」と怒りたくもなりますが、先生いわく「ワクチンを打っていたから、この程度の重症度で済んだのかもしれないよ」とのこと。 ワクチンには発症を完全に防ぐ効果までは期待できませんが、重症化(肺炎や脳症など)を防ぐ効果は間違いなくあります。 入院せずに自宅療養で済んだのは、ワクチンのおかげだったと今は思っています。
また、妊娠中にワクチンを打つと、お母さんの体で作られた抗体が胎盤を通じて赤ちゃんに移行します。 生後6ヶ月までは赤ちゃんはワクチンを打てませんが、お母さんからもらった抗体のおかげで、生まれてすぐのインフルエンザ感染から守られるのです。 だから、ワクチンは決して無駄ではありませんでした。 あなたはちゃんと、未来の赤ちゃんへのプレゼントを渡せていたんですよ。
私の闘病体験記(発症から回復まで)
ここで、実際に私がどのような経過をたどったのか、時系列でお話しします。
【1日目】 違和感と悪寒
朝、起きた瞬間に「何かがおかしい」と感じました。 喉の奥がイガイガして、背中がゾクゾクする。 ただの風邪かな?と思い、暖かくして過ごしましたが、昼過ぎから急激に悪寒が走り、ガタガタと震えが止まらなくなりました。 熱を測ると38.2度。 かかりつけの産婦人科は休診日だったため、近くの内科に電話。「妊婦ですが診てもらえますか?」と確認し、発熱外来へ。 検査の結果、見事に「インフルエンザA型」陽性。 タミフルとカロナールをもらって帰宅しました。
【2日目】 地獄の高熱
薬を飲み始めましたが、熱はピークに。最高39.4度まで上がりました。 関節が砕けるように痛く、頭も割れそう。 食欲はゼロですが、赤ちゃんのためにゼリー飲料とポカリスエットだけは必死に流し込みました。 胎動がいつもより激しい気がして、「赤ちゃんが苦しがっているんじゃないか」と不安で泣きました。 (後で聞いたら、お母さんの体温が上がると赤ちゃんの心拍数も上がるので、よく動くように感じることがあるそうです)。 カロナールを飲んで少し熱が下がった隙に、数時間眠るの繰り返し。
【3日目】 解熱の兆し
朝起きると、汗びっしょりになっていました。 熱を測ると37.5度。体が驚くほど軽い! まだ咳は出ますが、頭痛と関節痛が消えました。 少しお粥を食べることができ、ようやく「生きた心地」がしました。 ここでお風呂に入りたくなりましたが、立ちくらみが怖いので、温かいタオルで体を拭くだけにしました。
【4日目以降】 回復、そして安心
熱は平熱に戻りました。 念のため5日間はタミフルを飲みきり、自宅待機期間を守りました。 その後、産婦人科の検診でエコーを見てもらい、元気に心臓を動かす赤ちゃんの姿を見た時、診察台で号泣してしまいました。 先生が「頑張ったね、お母さんが頑張って治したから、赤ちゃんも元気だよ」と言ってくれた言葉は一生忘れません。
もし今、インフルエンザにかかっている妊婦さんへ
今、この画面を見ているあなたは、きっと辛い最中だと思います。 熱くて、痛くて、不安で、孤独ですよね。 でも、大丈夫です。
ここで、今すぐやるべきことをまとめます。
1. 産婦人科に電話をする
まず、かかりつけの産婦人科に電話して指示を仰ぎましょう。 「○週の妊婦です。熱が○度あり、インフルエンザの疑いがあります」と伝えてください。 そのまま産婦人科で診てくれる場合もあれば、内科を指定される場合もあります。 絶対に連絡なしでいきなり受診してはいけません(他の妊婦さんにうつさないため)。
2. 水分補給は命がけで
食事は無理して食べなくても、数日なら赤ちゃんは育ちます。 でも、水分だけは絶対に摂ってください。 脱水は子宮の収縮(お腹の張り)を引き起こす原因になります。 経口補水液(OS-1など)やスポーツドリンクを、枕元に置いてちびちび飲み続けてください。
3. 部屋の加湿
インフルエンザウイルスは乾燥が大好きです。 加湿器をフル稼働させるか、濡れたバスタオルを部屋に干して、湿度を50〜60%に保ちましょう。 喉の痛みも和らぎます。
4. ネット検索をやめる
これが一番の治療かもしれません。 怖い体験談を探すのをやめて、好きな音楽を聴くか、何も考えずに眠ってください。 ストレスは免疫力を下げます。 「現代医療がついているから大丈夫」と、自分に言い聞かせてください。
5. 周囲に頼る
旦那さんや実家の家族に、家事は全て投げてください。 「妊婦様」と言われようが何だろうが、今は非常事態です。 買い物、洗濯、掃除、すべて放棄して、あなたは「寝るのが仕事」です。
出産後の赤ちゃんはどうだったか?
最後に、私がインフルエンザにかかった後に出産した子供についてお話しします。
予定日より数日早かったですが、3000gを超える元気な男の子が生まれました。 妊娠中の高熱の影響? 今のところ、全く感じません。 風邪もあまり引かない、健康優良児です。 発達ものんびり屋さんですが、順調そのもの。
「あの時、薬を飲んだせいで…」と後悔することは一度もありませんでした。 むしろ、「あの時、薬を飲んで早く治したおかげで、この子が守られた」と確信しています。
まとめ
ネット上の「知恵袋」にあるような無責任な不安煽りに負けないでください。 あなたは一人ではありません。 医師を信じ、薬の力を借りて、まずは自分自身の体をいたわってください。 それが、お腹の赤ちゃんを守るための、母親としての最初の立派な仕事です。
最後に、重要ポイントをリストにまとめました。
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知恵袋やSNSの「薬は危険」「奇形になる」という書き込みは無視する。
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妊娠中は免疫が下がっており重症化しやすいため、我慢せず受診する。
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インフルエンザ治療薬(タミフル等)のメリットはリスクを大きく上回る。
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自己判断での解熱剤(特にロキソニン等)はNG。必ず処方されたカロナールを使う。
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母親の高熱や脱水症状こそが、赤ちゃんにとって最大のリスク。
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水分補給を徹底し、とにかく体を休めることが最優先。
辛いのは今だけです。 数日後には必ず良くなります。 お腹の赤ちゃんは、あなたが思っているよりもずっと強いですよ。 今はゆっくり休んでくださいね。 お大事に。

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